「逆境力」を高める子育て

屋上のおたまじゃくしが、ほぼすべてアマガエルになったので、数匹、飼育ケースに入れて観察しています。アメリカザリガニのいけすに侵入するウシガエルは、ヒール扱いされるのに、アマガエルは「かわい~い♡」と、ベビーフェイスです。

 

さて、我が子は、「逆境に強く、どんな困難にも立ち向かって生きてほしい」と多くの親は願っていることでしょう。しかし、ある高校教師は「受験でも課外活動でも、失敗を避けようとする生徒が多くなった気がします」と言います。前例のないことを避けたり、一つひとつ教員の確認を取りにきたり・・・10年ほど前から、そんな生徒が目立ち始めたといいます。

 

その教師は、理由を卒業生に聞いてみました。「意識したことはなかったけど、受験に失敗してダメージを受けたくなかったかも。自分は、失敗を回避するタイプです」と自己分析します。「今思うと、小さい時から親が先回りする系で口うるさかった。最近もバイトの相談をしたら、飲食は大変だから他のにしたほうがいいと言われて、親が登録している派遣会社を紹介されました。やってみて嫌ならやめればいいじゃんって思うけど『お母さんの言った通りでしょ』って言われるとシャクだからもういいやって」と言います。

 

私は、「かわいい子には旅をさせよ」と親が思ってくれたので、小学生の頃から、都内の祖父の家に一人で電車に乗って遊びに行ったり、中3の時に初めて東北へ一人旅をさせてもらいました。しかし、最近は「かわいい子だからこそ、旅をさせたくない」という親が増えているのかもしれません。

 

千葉県にある渋谷教育学園幕張中・高等学校は、「自調自考」をかかげる高校で、子どもの自立心を刺激する仕組みをいたるところにしかけています。

 

授業の時間が近づけば、生徒は自分たちの席に着く。なかには教科書の準備が間に合わず、慌ててロッカーに取りに行く生徒もいますが、教員はお構いなしで授業を始めます。怒ることもその生徒を待つこともしません。「なぜなら、準備ができている他の生徒の邪魔をするのはよくない。最初から授業を受けられないのはかわいそうだけど、そこは準備不足だという解釈です」と校長は話します。もちろん、生徒には「事前に、このようにやるので準備をしてきちんと待っていてください」と伝えているのです。

 

最近は、明文化された校則がない学校が少しずつ増えているようです。「一律で禁じれば楽になりますが、校則を守る側と守らせる側を作りたくないんです」とある高校の考えです。生徒が、自分の判断で、高校生として、やっていいことと悪いことを判断することなど、できないと思うかもしれませんが、「君の判断に任せる」と言われると、人はちゃんとするものです。

 

さて、本題に戻ります。国立青少年教育振興機構の調査によると、「逆境力」つまり、大人になってへこたれない力が最も高かったのは、子ども時代に「親に褒められた経験」「厳しく叱られた経験」の両方を経験している子だったそうです。

 

一方、へこたれない力が最も低いのは、褒められた経験も叱られた経験も少ない子ども時代の人たちだそうです。これは、納得できますね。

 

「褒めること」「叱ること」のバランスは、子どもによって変わってくるので、難しいところですが、間違いなく言えることは、褒める時も叱る時も「結果ではなくプロセスを見ること」ですね。

 

経営者なら、業績という数字が評価基準になるのでしょうが、大人として、親としては、数字で測れない子どもの価値を見抜く力が問われます。

 

もちろん、その力をどうやって発揮するかは、あなた次第です。