大人への食育

屋上ファームに、7月下旬「白なた豆」という、今まで植えたことがない豆の種を蒔きました。子どもたちは、「ジャックと豆の木の豆みたい」なんて言いながら、ソラマメサイズの大きな種に驚いたのです。その「白なた豆」が、収穫できるまで成長しました。一番長いのは、長さ20センチくらいの「お化け豆」です。なたのような形をした豆という意味ですが、どうやって食べるのかもよくわかりません。

 

そのまま茹でても、みそ汁の入れても美味しいし、福神漬けにもなるようです。まずは、職員が持ち帰って、それぞれ食べてみます。小さいサイズの白なた豆は、そのままインゲン豆のように、茹でてマヨネーズで食べると、濃い味で美味しいのですが、20センチクラスのサイズでは、筋が多くて、皮が少し硬く感じます。「う~ん・・・給食には、ちょっと使えないかなぁ~」といったところですが、初めての食材に出くわすと、好奇心のアンテナが強くなりますね。

 

今日は、女子栄養大学の学長である香川明夫さんの話です。香川さんは、栄養大学に勤務する前は、24年間にわたって公立小学校の教員をしていました。そこで、食育に関するユニークな授業をしていたそうです。

 

例えば、算数の授業で割合について考える際に、カルピスのような希釈して飲む清涼飲料水を教材として使ったそうです。実際に、飲み物を飲む体験が加わることで、子どもたちのやる気が大きくアップしたそうです。

 

また、健康教育の際には、コーラなどの清涼飲料水の中に、どれくらい糖分を含んでいるか教えます。その際に、実際に飲んでみて、その中に含まれている糖分を消費するまで、体育館の中を走ったりしたそうです。子どもたちは、延々と体育館を走ることになり

「こんなに大変なんだ!」を実感するとともに、自分たちが口にするものへの意識が高まったそうです。

 

「朝食を必ず取る」「野菜類は1日に350グラム食べる」ことが望ましいのですが、子どもに伝える前に、親が実践しないと、子どもができるわけがありません。朝食を作るのは親なのです。小学校であれば、先生が料理を作る経験が必要ですし、中には、包丁をうまく使えない若い先生もいます。子どもへの食育をうたう前に、まずは、大人への食育が大切ですね。

 

保育園ホワイトきゃんばすの食育の場面は、日常の給食だけでなく、屋上ファームでの野菜の収穫も大きいです。そして、年2回取り組んでいる「わくわく教室」では、コメや麦の勉強から、実際におにぎり、パン、ピザを年長園児が自分で作ります。わくわく教室を終えると、自分でおにぎりを作る習慣が身につくのです。子どものための食育教育になっているのですが、もう一つのねらいは、「親への食育」です。わくわく教室の内容は、ビデオでしっかりと撮影しますので、毎月のDVDで、保護者が見ることになります。

 

私たちにとって、生きるために「食べること」が不可欠ですが、健康的な食・楽しむ食・こだわる食などなど・・・食の世界には、永遠の学びがありますね。私たち大人が、食に対する関心を高めることが、子どもたちへの影響力を高めるのです。