アントニオ猪木をさがして

昨日は保育園が終わると、一人、映画「アントニオ猪木をさがして」を観てきました。昨年10月1日に猪木が亡くなって、1年が過ぎましたが、映画館には、私のようなおやじ世代が集まっていました。女性客もカップルもゼロです。(笑)

 

猪木の映画ですので、1つのテーマに絞ることができません。プロレスラー猪木の他にも、彼が歩んできた人生は、あまりにも多様すぎるからです。試合で見せるあの研ぎ澄まされた「目」力から、怖くて近寄りがたいイメージがありますが、猪木は「ダジャレおやじ」でもあります。(笑)長く、付き人をしていた藤原喜明が語ります。

 

映画では、猪木を語るには、なんでこの人が登場しないの?という構成です。長州も前田も武藤も古舘伊知郎も出てきません。猪木を語るをテーマにすれば、それだけで1本の映画ができてしまうからです。

 

この映画の見どころは、猪木VS棚橋・オカダです。猪木のプロレスは、今日の観客がおやじだらけだったように、男性が熱くなったプロレスです。猪木は新日本プロレスを去った後に、まるで、新日本プロレスに喝!を入れるがごとく、格闘技団体を立ち上げていきます。新日本プロレスは、窮地に追い込まれます。その時に、新日本プロレスを支えたのが、棚橋選手です。金髪、長髪でチャラチャラしていてイケメンで、女性ファンが会場に足を運ぶようになりました。現在のトップ、オカダカズチカ選手もしかりです。アントニオ猪木が「ストロングプロレスの象徴とした黒のタイツ」を身に着けることなどしません。

 

棚橋選手は、新日本プロレスの道場にあった「猪木等身大写真パネル」を外します。猪木後の低迷した新日本プロレスを復興させた最大の功労者が棚橋選手ですが、彼は「脱猪木」を行ったのです。しかし、これは「反猪木」ではありません。棚橋選手もオカダカズチカ選手も猪木を最大限にリスペクトしているのです。

 

猪木と同じ世代で戦っていたレスラーなら、間違いなく猪木を「神」と仰ぎ、誰もが予想できるコメントが続くことでしょう。しかし、この映画では、あえて、猪木が引退した後に新日本を支えた棚橋とオカダカズチカにスポットを当てるのです。

 

でも、棚橋が何百回も繰り返し見たのが、晩年衰えた猪木が、ビックバンベイダーというものすごく強いレスラーとの試合です。ベイダーに投げっぱなしのジャーマンスープレックスで、猪木は首からマットに落ちます。「死んだ!」と思うようなシーンです。猪木ファンならずも涙が止まらないような壮絶な試合です。棚橋は「猪木さんがいなくなった後の、現在の新日本プロレスを見ていてください」と行動で訴え、オカダカズチカは「猪木さんともっと話がしたかった。今のプロレスに足りないところは何かと聞きたかった」と、東京ドームに7万人以上の観客を集めた猪木をリスペクトします。

 

「アントニオ猪木をさがして」というタイトルがとてもいいのです。それぞれのファンが、「俺の猪木愛」を持っていて、それぞれの「愛」で、猪木をさがし続けるのです。亡くなってもなおこれだけの影響力を持ち続けるアントニオ猪木・・・結局、さがすことはできないのかもしれません。

 

ということで、今日のブログは、100人に1人くらいしか理解できない内容になってしまいました。保育園の保護者の皆様には、こうして、何か熱くなるモノを持っていただけるとうれしいです。