令和5年度 卒園式

埼玉県の荒川や、その支流の越辺川(おっぺがわ)には、毎年、白鳥が越冬にやってきます。今日は、多くの白鳥たちが、シベリアへの北帰行へ飛び立ったそうです。保育園の年長園児11名も、本日飛び立ちました。子どもたちは、「みにくいアヒルの子」の読み聞かせで、最初はいじめられてしまう、みにくいアヒルの子を悲しいそうな顔で聞いています。そして、白鳥の子であることがわかり、安堵の笑顔に変わるのです。何度も読んでいるのに、何度も、子どもたちの心はハラハラします。保育園生活では、楽しいことがいっぱいありましたが、悲しく、不安になったこともたくさんありました。それを乗り越えて、11名は旅立っていきました。

 

いよいよこの日がやってきました。本日は、令和5年度の卒園式です。

 

入園当時、保育園に行きたくない!と泣き叫ぶ娘を無理やり自転車に乗せて走った辛い日々から、保育園生活の中で、ここまで成長した姿にずっと涙しながら、先生一人一人へあたたかいメッセージをいただき、コロナ禍でも、子どもたちのために、多くの行事を続けてくれた保育園への取り組みの中で、子どもたちが、楽しい保育園生活を過ごせたこと・・・保護者を代表して、ご挨拶いただいたママのスピーチは、卒園式を、涙・涙の空間にしてしまいました。素敵なお話に感謝いっぱいです。

 

卒園児11名が、白いイスに並んで座っているだけで、保護者の涙腺は崩壊寸前です。卒園証書授与では、ママたち全員が泣いていました。我が子の成長をそれぞれ感じていたのだと思っています。かけがえのないタカラモノとして、生まれてきてくれた我が子が、人生の一つの区切りである、卒園式を迎えることができた・・・誕生から、今日までの出来事が、よみがえったに違いありません。我が子を想う、親の心が伝わってきました。

 

卒園児11名の保護者は、パパもママも全員働いています。送り迎えも、ママだけでなく、パパが当たり前に行います。今の時代、働くママは当たり前かもしれませんが、育児休暇が終わり、保育園に預ける時に、ママの葛藤がありました。「本当に、我が子を保育園に残して、働くことがいいの?間違っていない?」しかし、保育園での集団生活の中で、我が子の成長を感じることで、子育ても、仕事も頑張ることができたママたち。今日の卒園式は、子どもたちの成長の確認とともに、ママパパたちの心の葛藤や乗り越えた気持ちまでも感じることができました。

 

私は、民間企業に勤めていましたので、パパママと仕事の話をよくさせていただきます。年齢的にも、中堅もしくは管理職というポジションで活躍されている保護者も多いです。子育てと、仕事の両立を見事にやり遂げたことに、私は敬意を表します。そして、毎日の送り迎え、本当にお疲れさまでした。朝、子どもを預けるとダッシュで仕事に向かうママ、そしてお迎えの時間に間に合わせるために、夕方の仕事効率を上げて頑張ったママ。そして、多くのパパが、当たり前に保育園にかかわっていただきました。感謝の気持ちでいっぱいです。

 

卒園児11名は、一人一人個性が輝き、自分で好きなことを見つけられる素晴らしい子に成長しました。保護者の皆様・・・今日は、そんな我が子を誇らしく思ってください。そして、私も11名の園児が誇らしいです。子どもたちに読み上げた手紙には、「頑張れ!」という言葉を使いました。この11名は、全員頑張ることができます。

 

卒園おめでとう。そして、ありがとう。